BM-800_(K87_capsule)

BM-800タイプのマイク「NW-800」を、
amazonにて購入しました。

  • 黒いウレタンスポンジの風防(ウインドスクリーン)
  • ショックマウント
  • XLR-ミニステレオケーブル

価格は2,500円くらいでした。

安い!

XLR-ミニステレオケーブルは、
使用しません。

それでは始めます。

こちらがこれから改造するマイク本体です。

マイクの色は、何色かあります。

AKGのC414っぽい色合いが気に入ったので、
このゴールド+黒色を選びました。

結構派手なので、
存在感がありすぎて、舞台では使う場所を選ぶかもしれません。

下側のリング部分を
手で回すと、外れます。

リング部分が外れると、
シェルケースも外れます。

中身の基板が見えます。

基板です。

製造した年代の違いなのか、
製造した会社が違うのか、
購入先により中の基板の違いがありました。

マイクを改造せずに使用する場合は、
外観が同じでも
性能の違うマイクが届く可能性があるので注意です。

基板の拡大画像

表から

基板は、
中央左右にあるネジで固定されています。

回すと外れます。

ネジは、
皿ネジM2.5が使用されています。

基板の拡大画像

裏から

マイクのグリル部品を外します。

グリルの裏に、
ネジが2か所あります。


このネジを外すと、
グリルが外れます。

ネジは、基板を固定しているネジと同じ
皿ネジM2.5です。

マイクグリルが外れました。

中から、
ラージダイヤフラム風の
小さなECMマイクが登場します。

マイクのグリルの内側に、
黄色のスポンジが入っています。

風防(ウインドスクリーン)の役目があると思いますが、
今回の改造で新しく取り付ける
ラージダイヤフラムに干渉するので、
これは外します。

黄色のスポンジは、
固定されていないので、
指でつまむと外れます。

マイクのグリルから取り出します。

マイクのマウントは樹脂製です。

基盤、グリルと同様に、
皿ネジM2.5で固定されています。

このネジを2本外すと、
マウントが外れます。

正面から

製造の際に、
皿ネジを締めすぎたのか、
マウントが割れているマイクも見かけました。

このマイクとマウントは使用しないので問題ありません。

ネジを2本外ました。

マウントが取れました。

基板を固定していた、
ネジも外しました。

XLRコネクタ部分は、
マイナスのネジ1本で固定されています。

反時計回りに回すと、
ネジが手前に出てきて、
固定されます。

内部のコネクタを外すときは、
ネジを時計回りに回し、
奥に沈めます。

ネジが奥に沈めるには、
細い精密ドライバーのマイナスが必要です。

ドライバーが細くないと、
最後までネジを回しきれません。

マウント

基板

XLRコネクタ

全てが外れました。

配線をニッパで切ります。

これで完全に分解されました。

画像左側の
マイクとマウント、
基板は使用しません。

画像下部のXLRコネクタは再利用します。

ちなみに、
マイクマウントも、
マイクの購入先により、
色が違うものがありました。

グレーと黒色

形は同じでした。

裏面より

この金属部分の外側は、
ケースだそうです。

このケースの内側に、
金属ケースより一回り小さい径の
ECMマイクが入っているそうです。

マイクマウント固定用の穴は
4箇所開いていますが、
ネジ山が切ってあるのは2箇所のみです。

今回は、
マイクマウントを確実に固定するため、
ネジ4本で固定します。


ネジ山が切られていない2箇所の穴を
タップでネジ山を切ります。

タップを切る工具です。

ハンドタップ

M2.5

先端がネジ山になっており、
これをクルクルと回し通すと
ネジ山が切れます。

タップを切る作業風景です。

内側より

M2.5のネジ穴が綺麗に開きました。

よい工具は
仕上がりも綺麗で気持ちがいいです。

シェルケースは、
薄い金属でできており、
このままだとケース内で音が反射して、
ファンファンした音のマイクになってしまいます。

対策として、
シェルケースの内側に
ゴムシートを貼ります。

加工寸法

  • 厚さ 1mm
  • 幅 127mm
  • 奥行 60mm

ゴムシートは、
厚さ1mmのものを使用します。

1mmより厚いと、
組み立ての際に
内部基板とシェルケースが干渉して
組めなくなるので注意です。

シェルケースとゴムシートの固定は、
接着剤「スーパーX」を使用しました。

このまま24時間乾燥させます。

※後述
現在は手作りマイク用カプセルサドル(マウント)は使用しておりません。
P-MS-01を使用しています。
手作りでは精度を出すのが難しいためです。

マイクカプセル用サドル(マウント)が壊れました!

2023年2月 ピアノ・エレクトーン発表会にて、パーカッション用にPOP-K67・POP-K87を使用しました。 リハーサル、本番も無事終了し、バラシ中にマイクがスタンドごと倒れて…

マイクのマウントと、
マイクカプセルの間に挟む
カプセルマウント用ゴムシートをカットします。

加工寸法

  • 厚さ 1mm
  • 幅 10mm
  • 奥行 42mm

マイクカプセルに合わせて、
原寸合わせで、
マイクカプセル固定用ネジ穴付近に
切り込みを入れます。

マイクマウントの製作です。

アクリル板を図面の寸法でカットします。

アクリル板のカットはプラカッターを使用すると便利です。

部品AとBを接着します。

今回は、次の作業で使用する金具にあてがいやすいように、部品Aの真ん中より、10mmほどずらして部品Bを接着しました。

接着剤は「アクリサンデー」を使用します。

このまま24時間乾燥させます。

接着した部品ABを曲げる加工を行います。

直径35mm程度の半円に曲げ加工します。

画像下の金具を、
ホームセンターで購入しました。

この金具の外側が、
ちょうど直径35mmでした。

ヒートガンで、
部品B部分を全体的に熱します。

アクリル板が熱くなるので、
素手では持てません。

手には、
皮手袋を装着しています。

アクリル板に熱が入ると、
ふにゃふにゃになります。

ふにゃふにゃになった
アクリル部品を、
すばやく
曲げ加工用の金具にあてがいます。

手でしっかり押さえて数分。

アクリル部品が冷えると、
画像の様に、
曲がった状態で固まります。

マイクマウントと
カプセルマウント用ゴムシート
マイクカプセルを合わせて、
原寸合わせで
固定用の穴を4箇所開けます。

ドリルは2mmを使用しました。

また、部品Bは少し長めになっているので、
不要部分はカットします。

部品Cを接着して、
マイクマウントの完成です。

斜め上から

横から

真上から

各部品と合わせて、
穴位置などに問題があれば、
やすりで削って微調整します。

いかにも手作りっぽいですが、
今のところ強度も問題なさそうです。

基板の回路図です。

ShinさんのPA工作室
を参考にしました。

電子回路の知識はさっぱりなので、
とても勉強になります。

2SK330は数年前に買ったものが、
手元にあったので使用しました。

2021年現在ですと、
イサハヤ電子「2SK2880-D」
を使用するとよいそうです。

抵抗は1000MΩ(ハイメグ抵抗)と、
1.5KΩ(金属皮膜抵抗)です。

基板が大きいので、
部品は小型のもでなくても
収まると思います。

基板をカットし、
加工します。

基板のカットは、
プラカッターを使用しました。

プラカッターで基板の1/3ほど
切込みを入れたら、
手で折ります。

切った面は紙やすりで角を丸めました。

基板固定用の、
ネジ穴は、
3mmドリルで穴をあけました。

加工した基板の裏面です。

左右の幅は図面通りでないと、
シェルケースに収まりませんが、
縦方向は、ある程度空間に余裕があるので、
図面より加工寸法が長くても問題ありません。

加工した基板を、
確認のために
ネジで固定しました。

ネジは、
元の基板の固定に使用されていた
皿ネジM2.5を再利用しました。

加工した基板に、
電子部品を取り付けました。

取り付け作業での注意点

  • 抵抗1GΩは、素手で触ってはいけません。素手で触ると、汗などが抵抗に付着し、抵抗値がとても高いので、その汗などの方へ電気が流れてしまうからです。もし触ってしまったら、抵抗を無水エタノールで拭き取りましょう。
  • トランジスタやコンデンサなど熱に弱い部品です。ゆっくりハンダ付けを行うと、部品が故障する場合があります。ヒートクリップを使うと便利です。

部品を取り付けた基板を、
ネジで取り付けます。

裏面から

XLRコネクタと基板をつなぐ
リード線を切り出します。

リード線の色は、
3色に分けると、識別しやすいです。

XLRコネクタに、
リード線をハンダ付けします。

1番グランドは、
マイクボディと導通させるために、
ネジと導通してる金属の板(タブ)とも
ハンダ付けします。

XLRコネクタを取り付けます。

リード線を基板にも
ハンダ付けします。

写真の場合は、1番グランド=黒リード線
2番ホット=青リード線
3番コールド=白リード線
でハンダ付けしています。

マイクマウントを固定します。

ネジは、
ナベネジM2.5を使用します。

マイクマウントを固定しました。

下側から

上から

真上から

マイクマウントに、
マイクカプセルを取り付けました。

作業手順

  1. マイクマウントに、マイクマウント用ゴム板を乗せる。
  2. マイクマウントのマイクカプセル固定用穴に合うように、マイクカプセルを乗せる。
  3. M1.6ネジにワッシャーを取り付け、マイクカプセルを固定する。

作業は、
片手でマイクマウントにマイクカプセルを抑えつけた状態で、
マイクカプセル固定します。

穴位置がなかなかピッタリ合わなかったり、
ネジ止め作業は集中力のいる作業です。

マイクカプセルのケーブル2本は、
隙間の穴から基盤側へ通します。

左側から

マイクカプセルのケーブルを、
基盤にハンダ付けします。

マイクグリル、シェルケースを取り付けて、
完成です!

マイクグリルの奥に、
ラージダイヤフラムがうっすら見えます。

かっこいい!!

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